社会福祉法人 京都ライフサポート協会

KYOTO LIFE SUPPORT KYOKAI

 

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社会福祉法人 京都ライフサポート協会
理事長 樋口幸雄

2026年1月 
新たな年を迎えて


愛護ニュース第612号に記事が掲載されました。


 年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年12月8日、青森県東北沖を震源とする震度6強の地震が発生しました。被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げますとともに、今後も大きな揺れ等にご注意いただきますようお願い申し上げます。

 政府は昨年11月に「防災庁」を発足し、一定基準を満たす福祉避難所を災害対策基本法に基づく「指定福祉避難所」とする方針を示しています。地震に限らず毎年のように多発する自然災害など、福祉施設・事業所には地域における防災拠点としての役割機能が一層求められることになります。本会では今後とも国に対して福祉施設事業所のハード面の整備強化を求めて参ります。

 

 現在、本会を含む障害福祉分野8団体では政府与党に対して、今年度補正予算、次期報酬改定に向けた要望活動を行っております。主な要望事項は、@全産業と遜色ない水準に向けた処遇改善の早急な実施 A報酬への賃金スライド制・物価スライド制の導入 B相談支援事業など処遇改善の対象外となっている事業や職種への処遇改善加算の拡大 C物価高騰対策として、障害者支援施設における食事等の基準費用額並びに補足給付の引き上げ、通所事業所における食事提供体制加算の引き上げ等です。特に報酬については、全産業の賃上げ状況、人事院勧告、最低賃金、物価指数等に連動する仕組みとしていただくよう、3年ごとに実施される報酬改定の在り方について抜本的な見直しを強く要望しています。

 なお、これらの要望に加えて、本会では障害基礎年金の引き上げやグループホームの補足給付額(家賃補助)の引き上げ、暮らしの場の質の向上に向けた基盤整備の拡充等の要望も行っています。

 また、居住支援をめぐる施策については大きな動きがありました。皆さんも関心を寄せられていることと思います。

 障害者支援施設については、令和6年度の障害者総合福祉推進事業「障害者の地域支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に係る調査研究」に続き、今年度は厚生労働省において「障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に係る検討会」が開催され、昨年9月に厚生労働省のホームページに議論のまとめが公表されました。本検討会における主な論点は次の4点です。

 1点目の「利用者の意思・希望の尊重」は、「どこで誰と暮らすか、どこで何をするか」は本人が決めるという意思決定の推進です。2点目の「地域移行の推進」は、障害状況に関わらず施設利用者の誰もが対象となる「本人が選ぶ地域移行」の推進です。3点目の地域移行後の生活を支える「セーフティーネット機能」は、地域での生活が困難になった場合、緊急一時的な施設利用や施設の有する知識、経験、技術を地域へ還元し、災害時における地域の防災拠点となる機能です。これについて本会では、サテライト施設の創設を提案しています。4点目の「入所者への専門的支援や利用者の生活環境の改善」は、強度行動障害のある方や医療的ケアの必要な方への専門的支援、高齢期を迎える約6割の利用者の看取りまでの支援、施設利用者の生活の質に係る「居室の個室化」「暮らしの場と日中活動の場の分離」が明記されました。新たな障害者支援施設のガイドラインと言えるまとめになったと考えています。

 次に、共同生活援助事業においては、今年度中に自己チェックシートも含めた運営や支援に関する新たなガイドラインがまとめられます。運営基準の法令遵守の厳格化、自己チェックシートを活用した自己評価の実施と内容の公表が主な内容です。障害者支援施設と同様に重度高齢化、強度行動障害のある方、医療的ケアが必要な方等、多様な利用者ニーズの変化に伴い、共同生活援助事業を運営する事業者・従事者に対し、利用者の権利擁護を基本としたより質の高い支援が求められています。

 平成元年のグループホームの制度発足から35年が経ち、令和7年の利用者数は20万人を超え、入所施設を大きく上回りました。同時に虐待件数も入所施設を上回っています。改めて障害福祉の基本理念、生活援助事業の目的を理解し、利用者の意思決定支援に基づく支援の質の向上に向けた取り組みが求められています。

 こうした2つのまとめやガイドラインの内容には、本会が昨年3月に厚生労働省に提出した「居住支援の在り方に関する提言」の多くが反映されています。本会としては令和9年度障害福祉サービス等報酬改定や第8期障害福祉計画において具体化されるよう取り組んで参りたいと考えております。

 障害者支援施設、グループホーム、在宅、一人暮らしと、それぞれの形は違っても、そこで暮らす方々が自分らしく豊かに暮らしていると実感できることが大切です。本会が掲げる「本人の望む暮らしの実現」を目指して取り組んで参りましょう。

 結びに、日頃の本会活動へのご理解・ご協力に感謝を申し上げますと共に、本年も一層のご協力をお願いし、年頭のご挨拶といたします。

(日本知的障害者福祉協会 会長・樋口 幸雄)



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